□がある式を線分図で描かせよう!(一年生。中学受験のみ)

「□+3=9」のような式を線分図で表す方法を解説しています。数学の著書もある著者が運営しているサイトです。

塾講師時代、生徒の成績をみるみるあげた授業をもとにした本です。数学が苦手なひとに向けた本です。
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□がある式を線分図で描かせよう!(一年生。中学受験のみ)

かんたんな足し算や引き算で線分図を描けるようになれば、「2+□=5」のような□がある式を、線分図で表せるようにしましょう。
ただ、□は変数です。
小学生の範囲から逸脱していますし、一年生に教える必要性はあまりないので、中学受験を考えていなければ教える必要はありません。
中学受験を考えていて、かつ、先取り学習したいひとのみ、教えるといいでしょう。


というわけで、□がある場合の線分図ですが、ここではつぎの4つの線分図の描きかたを説明しています。

・2+□=5
・8−□=3
・□+2=8
・□−2=5

「かんたんじゃないの?」

大人はそう思ってしまいますが、一年生だと、まだ脳が育っておらず変数という抽象概念を理解できない、すなわち、□がある場合の線分図を何度教えても理解できないことがあります。
逆をいえば、脳の発達を待てば、かんたんに理解できるので、どうしても子どもが理解しない場合は、二年生、三年生になってから教えるといいでしょう。

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2+□=5 の線分図の描きかた

まずは「2+3」の線分図を描かせてください。
前のページでしっかり練習していれば、描けると思います。



上図を指し示しながら「2あった。それに3を足したんだよね」と言ってください。
そして、つぎのように言ってください。

「2あった。それに4を足せば、どうなると思う? 線分図で描いてみて」
「2あった。それに5を足せば、どうなると思う? 線分図で描いてみて」
「2あった。それに6を足せば、どうなると思う? 線分図で描いてみて」

つぎのようになりますね。



ここからが本番です。
「じゃあ、2あった。□を足した場合を線分図にしてみて」と言ってください。

はじめはポカンとした顔をすると思います。
そこで、2に4を足した場合、2に5を足した場合、2に6を足した場合の線分図を指さしながら、「どこが変わっている? 見比べて」と言ってください。

そして「青いところだよね」と言いつつ「□を足したわけだから、つぎのようになるんだ」と教えてあげてください。



これで、「わかる」子どもは少ないと思います。
しかし「できる」子どもはいます。

「ワケがわかっていなさそうだけど、できそうだな」と思えば、このまま一気に先に進めてください。
「できなさそう」と思えば、無理する必要はありません。ここは先送りにしましょう。

(問)「4+□」を線分図にしてみましょう。

「4あった。それに□を足した」わけなので、つぎの図になります。



ここまでできれば、「2+□=5」も線分図で描けると思います。
子どもに線分図を描かせてみましょう!

2+□の線分図はわかりますよね。
これが5なので、つぎのようになります。



(問)4+□=7 を線分図で描かせてみましょう!

4+□の線分図はわかりますよね。
これが7なので、つぎのようになります。



あとは、たとえば「7+□=10」のように数字を変えて、繰り返し線分図を描かせるといいでしょう。

なお、この時点では「わからないけど、できる」の子どもがたいはんだと思います。
繰り返し、線分図を描かせることで「なんとなくわかる」ようになるので、何度も線分図を描かせましょう。

【目標】2+□=5のような式を線分図にできる

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8−□=3 の線分図の描きかた

まずは「8−7」の線分図を描かせてください。
前のページでしっかり練習していれば、描けると思います。



上図を指し示しながら「8あった。そこから7を引いたんだよね。だから、いま、この青い部分なはいよね」と言ってください。
そして、つぎのように言ってください。

「8あった。そこから6を引けば、どうなると思う? 線分図で描いてみて」
「8あった。そこから5を引けば、どうなると思う? 線分図で描いてみて」
「8あった。そこから4を引けば、どうなると思う? 線分図で描いてみて」

つぎのようになりますね。



ここからが本番です。
「じゃあ、8あった。そこから□を引けば、どうなると思う? 線分図にしてみて」と言ってください。

先ほどの足し算がわかっていれば、すんなり描くと思います。
もしわからなさそうにしていれば、先ほどと同様に、8から6を引いた場合、8から5を引いた場合、8から4を引いた場合の線分図を指さしながら、「どこが変わっている? 見比べて」と言ってください。

そして「青いところだよね」と言いつつ「□を引いたわけだから、つぎのようになるんだ」と教えてあげてください。



(問)9−□=2 を線分図で描かせてみましょう!

9−□の線分図は描けると思います。
あとは、どこが2なのか、子どもに教える必要があります。

まずは、9−□の線分図を描かせてください。



「9から□を引いたということは、9から□をとったわけだよね。残りはどこ?」と聞いてください。
わからないようなら、「9の長さのひもがあったとするね。そこから□だけ引くということは、□の長さだけ、チョキンと切ったってこと。残っているのはどこ?」と聞いてください。

「青いところ」と気がつくと思います。

「そこが2とあるよね。だから、このようになるんだ」と教えてください。



(問)6−□=1 を線分図で描かせてみましょう。

つぎのようになります。



あとは、たとえば「9−□=2」のように数字を変えて、何度も線分図を描かせましょう。

【目標】8−□=5のような式を線分図にできる

□+2=8の線分図の描きかた

「2+□=8」として線分図を描かせることもできますが、思考力を鍛えるために別の解法を教えましょう。

さて、紙につぎの図を描いてください。
そして「もともと3個あったんだよね。それに2個を加えたら、こうなるよね」と言ってください。



「だから、3+2を線分図にすると、こうなるんだ」と教えてください。



「じゃあ、もともと4個あったんだよね。それに2個を加えたら、どうなる? こうなるよね」と言って、つぎの図を描いてください。



「じゃあ、もともと5個あったんだよね。それに2個を加えたら、どうなる? こうなるよね」と言って、つぎの図を描いてください。



ここからが本題です。
「もともといくつかあったんだよね。□個とするね。それに2個を加えたら、どうなると思う?」と聞いてください。
子どもはわからないと思います。
そこで、先ほどの図を並べて、「3、4、5の部分が変わっているよね。いまは、□個だから、どうなると思う?」と言えば、子どももつぎのようにすればいいとわかると思います。



ここまでできれば「□+2=8」の線分図を描かせてみましょう。
まずは「□+2」の線分図を描かせてください。
あとは「これが全部で8」と言えば、つぎのように描けると気がつくと思います。



では、子どもにつぎの問を解かせてください。

(問)□+4=9の線分図の描いてください。

つぎのようになりますね。



【目標】□+2=8 のような式を線分図にできる

□−2=5の線分図の描きかた

紙につぎの図を描いてください。
「もともと8個あったんだよね。そこから2個をとったら、こうなるよね」と言ってください。



「じゃあ、残りはどこ?」と聞いてください。
子どもがわかってもわからなくても、つぎの図を描いてあげてください。



紙につぎの図を描いてください。
「もともと7個あったんだよね。そこから2個をとったら、こうなるよね」と言ってください。



「じゃあ、残りはどこ?」と聞いてください。
子どもがわかってもわからなくても、つぎの図を描いてあげてください。



紙につぎの図を描いてください。
「もともと6個あったんだよね。そこから2個をとったら、こうなるよね」と言ってください。



「じゃあ、残りはどこ?」と聞いてください。
子どもがわかってもわからなくても、つぎの図を描いてあげてください。



さて、ここからが本番です。
「□個あったんだよね。そこから2個をとったら、どうなると思う?」と聞いてください。
今までの話ができていれば、つぎのように描くと思います。
もし、わからないようなら「8個から2個をとった場合の線分図」「7個から2個をとった場合の線分図」「6個から2個をとった場合の線分図」を並べるとわかると思います。



「じゃあ、残りはどこ?」と聞いてください。
子どもがわかってもわからなくても、つぎの図を描いてあげてください。
これも「8−2」「7−2」「6−2」で描いた図と並べるとわかると思います。



これで「□−2=5」の線分図が描けるのではないでしょうか。
子どもに描かせてみましょう。

「□から2とった残りが5」とわかれば、答えは以下だとわかると思います。



では、子どもにつぎの問を解かせてください。

(問)□−3=8の線分図の描いてください。

つぎのようになりますね。



【目標】□−2=5のような式を線分図にできる

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