わり算は、かけ算と同じ!?(三年生)

三年生に、わり算の計算方法を教える方法をていねいに解説しています。数学の著書もある著者が運営しているサイトです。

塾講師時代、生徒の成績をみるみるあげた授業をもとにした本です。数学が苦手なひとに向けた本です。
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わり算は、かけ算と同じ!?

(問)「24÷3」を計算してみよう!

紙につぎの図を描いてください。
そして、子どもに「24÷3は、おはじき24個を等しく3つに分けるっていう意味だよね。図にすると、このようになるよね」と言ってください。
※子どもが「おはじき24個を等しく3つに分ける」をイメージできなかったら、前のページに戻って復習させてください。

そのあと、「この図、どこかで見たことがない?」と聞いてください。



紙につぎの絵を描いてください。
そして、子どもに「この図を見れば思い出す? かけ算の図だよね。おはじきの絵があるハンコを3回ポンッと押せば、ぜんぶで、おはじきが24個になったっていうやつと同じ図だよね」と言ってください。



「大切なことだから、もう一度言うね。さっきの2つの図を見比べてみて。同じだよね。わり算と、かけ算の図は同じなんだ」と言ってください。

「同じ図なんだから、じゃあ、かけ算の図のほうから答えを考えるね。これ、どうやって考えるんだった?」と聞いてみましょう。
「わからない」といえば、かけ算のページを復習させてください。二年生のページにあります。

わかった場合も、つぎのように順を追って説明してあげてください。

1.「もしハンコのおはじきの絵が1個とするね。すると、ほかのハンコはどうなる?」といって、つぎの図を描いてください。



「ハンコの跡はぜんぶ同じだよね。だから、ぜんぶ1個じゃない?」といって、つぎの絵を描いてください。



「ハンコのおはじきの絵は1個。そのハンコを3回ポンッと押したから、おはじきの数はぜんぶで、1×3=3 だよね。でも、いま、おはじきは、ぜんぶで24個あるんだよね。じゃあ、絵は1個ではないよね」と言ってください。

2.つぎの絵を描いてください。そして「じゃあ、ハンコのおはじきの絵が2個だったとするね。すると、ほかのハンコのおはじきも2個になるよね。おはじきは、ぜんぶで、2×3=6個じゃない。でも、いま、おはじきは、ぜんぶで24個あるんだよね。これもちがうよね」と言ってください。



3.「じゃあ、おはじきの絵が3個の場合はどうなると思う?」と聞いてください。そして、つぎのように紙に書いてあげてください。

・ハンコのおはじきの絵が1個の場合
1×3=3

・ハンコのおはじきの絵が2個の場合
2×3=6

・ハンコのおはじきの絵が3個の場合
「?」

かけ算のところをしっかり覚えていれば、子どもは「3×3=9」と答えると思います。

4.「ハンコのおはじきの絵が1個の場合、2個の場合、3個の場合って考えていったよね。こうやって考えていくと、そのうち24個になるんだけど、時間がかかるよね。だから、ハンコのおはじきの絵が□個の場合を考えればいいんだったよね」と言って、紙につぎのように書いてあげてください。

・ハンコのおはじきの絵が1個の場合
1×3=3

・ハンコのおはじきの絵が2個の場合
2×3=6

・ハンコのおはじきの絵が3個の場合
3×3=9

・ハンコのおはじきの絵が□個の場合
「?」

「『?』は、□×3だよね。これが24個になるわけだから、□×3=24になるんだったね。□=8」と言って、つぎの図を描いてあげてください(先ほど描いた図におはじきの絵を加えてください)。



「一番はじめの図に戻るね。24÷3を計算していたよね。おはじき24個を等しく3つに分けるわけなんだけど、かけ算のハンコの絵と同じだったよね。だからこのようになるんだ」といって、下図を描いてあげてください。



まとめると下図になります。
この図を見せながら、先ほどと同じ説明をしてあげるといいでしょう。



算数が得意な子どもは、これでわかると思います。
しかし、多くの子どもはまだイマイチわかっていないと思います。
そのようなときは、数字を変えて繰り返します。
というわけで、類題です。

(問)「36÷4」はいくつでしょうか。

まず、子どもに絵を描かせてください。
「おはじき36個を等しく4つに分ける」ので、つぎのようになりますね。



「これ、かけ算と同じ図だったよね。どうやって考えるんだった?」と聞いてください。

<考えかた>
・ハンコは4個
・もし1つのハンコのおはじきの絵が1つなら、ほかのハンコのおはじきの絵も1つ。ハンコは4つあるから、1×4=4。いま、おはじきは36個なので、これはちがう。
・もし1つのハンコのおはじきの絵が2つなら、ほかのハンコのおはじきの絵も2つ。ハンコは4つあるから、2×4=8。いま、おはじきは36個なので、これはちがう。
・もし1つのハンコのおはじきの絵が3つなら、ほかのハンコのおはじきの絵も3つ。ハンコは4つあるから、3×4=8。いま、おはじきは36個なので、これはちがう。
・もし1つのハンコのおはじきの絵が□つなら、ほかのハンコのおはじきの絵も□つ。ハンコは4つあるから、□×4。いま、おはじきが36個。

よって「□×4=36」「□=9」。
答えは「36÷4=9」。

これがわからないようであれば、先ほどと同じように絵を描いて説明してください。
ここの壁を越えれば、わり算の計算はできるようになります。

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わり算の計算

(問)32÷4 を計算してみよう。

「32÷4は『32個のおはじきを等しく4つに分ける』という意味で、これを図にすると、かけ算と同じ図になったよね」と言いつつ、つぎの図を描いて、子どもに見せてください。



「つぎの式を見ると、わり算の計算ができるよね」と言って、答えを考えさせてください。

・32÷4=□
・32=4×□

答えは、8ですね。

(問)72÷8 を計算してみよう。

「つぎの式を見ると、わり算の計算ができるよね」と言って、答えを考えさせてください。

・72÷8=□
・72=8×□

答えは、9ですね。

というわけで、「わり算の計算 → わり算をイメージする → かけ算のイメージと同じと気づく → かけ算を完全にしたときにさせた穴埋め問題と同じになる → わり算の計算ができる」です。

これができれば、あとは、ひたすら計算問題を解かせて、頭のなかでわり算ができるようにしましょう。

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